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70-80s'少女マンガの思い出(2)

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ワタシはことマンガに関しては、昔から友達や周りの人のススメにものすごく素直に従います。
友達オススメのマンガの単行本を最初借りる時には、ちょっとこれは自分が好きな雰囲気のマンガじゃなさそうかも、と思っても、いざ読み出したらおもしろくてハマってしまうという経験を何回もしているからです。


小学校の時には前原滋子先生のマンガ。
長い連載ものは少なかったと思うのですが(「杏&影」のシリーズが2、3冊あったと思う)、小学生から見た高校生ぐらいの年齢の主人公の恋愛が大人っぽく見えて、背伸びしたい年頃だったから憧れたのかも知れません^^
友達から借りる以外にも、町内にあった貸本屋さん(小学校の先生の実家が貸本屋をやっていました)でも何回か借りて読みました。

中学では「伊賀野カバ丸」。ストーリーはすっかり忘れてしまいましたが、最初見た印象はイマイチだったのに、結構おもしろくて一時期読んでいました。

高校では有吉京子先生の「SWAN」。バレエのマンガでわりと有名なので知ってる方は多いと思いはず。
これもまったくストーリーは覚えてないのに、当時ハマって友達が他の子に貸していた巻をそのまますぐに回してもらったりとすごく熱心に読んでた記憶だけはしっかり残っています。

90年代、社会人になってからも逢阪みえこ先生の「永遠の野原」や、少女マンガではないのですが「るろうに剣心」など、職場の人からススメられて借りたマンガはどれもハズレなしでおもしろくて、そういうこともあってマンガの食わず嫌いだけは損やなあとかねてからつくづく思っていたし、周りの好みの影響を受けていることが結構多いかも知れないなあと自分でも思います。



でも「マーガレット」に連載されていた槇村さとる先生のマンガだけは別。ワタシが全巻揃えてる連載マンガの単行本は3作品だけなのですが、これが3つとも槇村さとる先生の作品。周りで特に読んでハマってる人間がいなかったのに、大好きで集めてしまったのです。

これまた小さい頃の思い出とリンクするのですが、そもそもワタシが槇村さとる先生のマンガにハマったキッカケは、小学校の時に通っていた習字の教室でした。


習字教室とマンガとどう関係があるの?という感じですが、週1回通っていた習字教室の先生が同じ自宅で時間を変えてオルガン(エレクトーンだったかなあ?)の個人指導みたいなこともされていて、早めに着いた時はそれが終わるまで時間待ち用に教室のすみっこに置いてあった少女マンガ〜週マ・別マ問わずなぜかマーガレットが多かった〜を読んでいたのです。
その時読んだマーガレットに、たまたま初期の代表作「愛のアランフェス」の第1話が載っていて、それ以来すっかり槇村さとる先生のマンガのファンになってしまいました^▽^


「愛のアランフェス」はフィギュア・スケートの世界が舞台になった作品です。
今でこそ荒川静香さんのオリンピック金メダルをはじめ、浅田真央ちゃんや安藤美姫ちゃん他さまざまな選手の活躍もあって日本のフィギュア界は大盛り上がり、一躍人気の競技になっていますが(逆に今はTV中継が多すぎかも^^;)、それ以前はここまでメジャーな競技ではありませんでした。
オリンピックの時に少し盛り上がる程度で、放送といえばNHK杯の中継があるぐらいで。
でもワタシはこのマンガの影響もあって小学生の頃からフィギュアが大好き、特に主人公の女の子森山亜季実が挑む種目‘ペア’と‘アイスダンス’は‘シングル’よりもいまだに好きだったりします。

このマンガのタイトルにもなっていて、亜季実がこの曲の世界を氷上に描き出すことが夢としていた「アランフェス協奏曲」は、実際のフィギュアの大会でも演技の曲としてよく使用されていて、フィギュアをTVで見ていてこの曲がかかるといつもこのマンガのことを思い出します♪


全巻揃えてるあと2作品はどちらもダンスもののマンガで、「ダンシング・ゼネレーション」と「NYバード」。

「NYバード」は「ダンシング〜」の完全な続編で、ひとつの作品と言っても良いような流れのものです。本当によくできてるマンガで、前にも書いた「フォスティーヌ」の‘クレープ’同様、このマンガで‘ブロードウェイ’の存在を初めて知ったし、いまだに行ったことはないのですがNYの街の魅力を感じられたような気がします。


これらのマンガは中学、高校になっても読んでいて、こうして考えてみるとそれを連載してた「マーガレット」は「りぼん」や「なかよし」とくらべても完全にお姉さん向けの雑誌だったのかなあと思うのですが、それよりも、やっぱりこんなふうに「マーガレット」を読んでたのは槇村さとる先生のマンガの魅力によるところが大きいように思います。


90年代にYOUNG・YOUで連載されてた「おいしい関係」もそうなのですが、主人公が悩んだり壁にぶつかったりしながら人間的に成長していく話を描かせたら、槇村先生はすごく上手い☆
心の内面の描写も上手いし、でもリアルなばかりではなく、特に今日とりあげた「愛のアランフェス」、「ダンシング〜」や「NYバード」のシリーズはロマンチックな本来の少女マンガらしい雰囲気もあって・・・。

スポーツがからんだマンガは「アタック№1」以来どこかに刷り込まれてるのか(笑)、基本的にハマってしまうことが多いです。



今回は「マーガレット」の話を、と言いながら、結局槇村先生の作品の話だけで終わってしまいました^^;

また近いうちに、スポーツ系のマンガ目当てに読んだり、その後アニメ化された作品を見ることが多かった‘少年マンガ’を今度はしょうこりもなく回顧してみたいと思っておりマス^^


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by manasavvy | 2007-11-21 21:33 | ・本・マンガ・雑誌

オリヲン座からの招待状

f0138409_0362084.jpg「ALWAYS 続・三丁目の夕日」に続きまたまた、仕事帰りのレディース・デイに映画を観て来ました。

「オリヲン座からの招待状」。
昭和の時代から現代まで長年に渡って営業を続けてきた小さな映画館オリヲン座が閉館することになり、それまでの話や最後の営業日に起こる温かい奇蹟を描くというストーリー。

これはぜったいに観たいと思っていました。浅田次郎さん原作の映画ではずっと以前に「鉄道員」を観たことがあるのですが、同じようにせつなくて、それでいて人間の存在がとても愛しく感じられる‘大人の童話’のような映画だったらいいのになア、と思いながら。



ネットに投稿されていた否定的な感想をちらっと読んでいたこともあり、期待し過ぎずに観たのがかえって良かったのかも知れませんが、ワタシはこの映画好きです☆


もちろん、正直うーん^^;、という点がないわけではありません。
そのひとつが、主人公の豊田トヨ役を演じている宮沢りえの撮り方。
りえちゃん、仕草から何から可愛過ぎ(笑)。撮る方が美しさや可愛さを強調して撮ろうとし過ぎてるように思えてなりませんでした。全部が全部のシーンがこうだったわけではないのですが、もう少し自然で地味めの演技(仕草)やカメラワークの方がストーリーの持つ叙情性が引き立って良かったような気がします。普通にしてても宮沢りえちゃんは十分美しくて可愛いのだから、逆にもったいないなあと思って。途中でりえちゃんの顔つきや服装がオードリ−・ヘップバーンに見えてしょうがない時がありました。

もうひとつは、ラストシーン。予想がつくシーンだったのですがそれであっさり終わり→エンドクレジットというのではなくて、もう少し余韻が残るような終わり方にはできなかったのかなあというのが悔やまれました。これで終わりではないはず、もう1、2シーンはあるはず、と思ってエンドクレジットが流れてる間もシーンが挿入されるのを待っていたぐらいです。


でもその2点を除くと、ワタシの中ではほぼカンペキ、もしかしたら「鉄道員」以上にせつなくて愛おしい映画だなあと思いました。


特に昭和30年代と現代、それぞれの時代の仙波留吉役を演じたふたりの俳優、加瀬亮さんと原田芳雄さんがすごく良かったです。

夫を亡くしたトヨに優しく寄り添い、心の中にトヨへの思いを抱きながらストイックなまでに以前のままの「館主の妻」と「弟子」という関係を守り続ける留吉。そのことでトヨへの秘めた愛情がかえってせつないぐらいに強く表れていたように思います。
それが表面にあふれ出たのが、ふたりの関係を疑い良からぬ噂や陰口を話す近所の人と、トヨをかばってケンカになるシーンと、足をケガしたトヨをおぶって病院に向かうシーン。
おんぶされるのを恥ずかしがるトヨに「(恥ずかしがる必要はない)僕らは夫婦・・・も同然なんやから」と言葉を選んで口ごもりながら話す姿に、見ているこちらの方が胸がきゅんとなりました。
どのシーンを思い返しても加瀬亮さん扮する留吉は行動や表情のひとつひとつ、セリフのひとことひとことがせつなくて。この役柄はハマり役だったと思います。



そして何と言っても泣かされたのは原田芳雄さんの演じる留吉の場面・・・。

映画の冒頭に、トヨの見舞いに来た病院の廊下をとぼとぼ歩く年老いた留吉の姿が映し出されるシーンがあるのですが、廊下ですれ違う医師、看護士みんなにいちいち頭を下げながら歩いているのです。
これを最初見た時はただたんに、年老いた留吉の様子を表現しているだけなのかなあと思っていたのですが、加瀬亮さんが演じていた若い頃のいきさつや場面、留吉の人となりをひととおり見た後にこのシーンをふっと思い返した途端、泣きそうになりました。
廊下ですれ違う人すれ違う人にいちいちそのつど立ち止まっておじぎする姿は一見するとこっけいですが、そこにもまた不器用で一途で誠実すぎるぐらい誠実にしか生きられない留吉の生きざまが表れているような気がしてせつなくて....


映画全盛の時代以来、久々に満員になった客席。そして最後のオリヲン座の映画を見せてやるために若い時のようにおんぶして入院していた病院から連れ出して来た最愛のトヨ。
そんな人々にそしてオリヲン座という生涯をかけて守ろうとした映画館そのものに見守られながら、最後の作品を上映する前にオリヲン座館主として留吉がお客の前で挨拶する姿。

詳しくはあえて書きませんが、その時のセリフ、万感こみあげて泣きながら挨拶する留吉の姿は本当に感動的でした・・・。


映画館からの帰り道、前に書いたラストシーンの物足りなさなどが通り過ぎた頃、再びせつなさがよみがえって来て、ささやかな人生でも何かのために懸命に生きている人々ひとりひとりの人生、そして自分の人生までもがとても愛おしく思えました。
そして「映画」や「映画館」という存在そのものが何とも言えず愛おしくなる、そんな映画でした。



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by manasavvy | 2007-11-17 00:37 | ・映画・DVD・アニメ・TV番組

70-80s'少女マンガの思い出(1)


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今日は先月アップした「28年前のりぼんのふろく」の続きで、少しだけ当時の少女マンガのことを思い出してみたいと思いマス^^




まず当時の少女マンガ全体の傾向として言えるのは、外国(欧米)を舞台にしたストーリーが今のマンガよりも全然多かったということ☆


登場人物も外国人という設定で、優雅に聞こえる外人名やつやつやのブロンドの髪の描写が大好きだったワタシは、少女マンガまがいのお人形の絵を真似して描いては、その人形に同じような外人ぽい名前をつけたりブロンドの髪に見せるために光沢を表す線を描いたりと、すっかり欧米かぶれ(笑)していました。
そのお手本となっていたのが「28年前の〜」でも少し触れた一条ゆかり先生の「こいきなやつら」だったり、「なかよし」に連載されていたあの有名な「キャンディ・キャンディ」だったりしたワケです。




「キャンディ・キャンディ」はTVアニメ化(曜日は忘れたけど、夕方6時からの放送だったと思います。ちなみに主題歌もエンディングの歌もいまだにどちらもしっかり憶えてたりする^^;)もされ、当時の女子で知らない人はいない大人気のマンガだったのですが、りぼんvsなかよし、なんてくらべものにならないぐらい明確に、アンソニー派とテリィ派とに女子の間で好みが分かれていました^^

ワタシは、孤独な陰があって一見不良ぶってるけど、実はとてもナイーブで心の優しいテリィにマジ惚れ♪だったのですが、王子様タイプのアンソニーの方が好きと言う子も結構多くて本当に半々ぐらいだったような気がします。


オモシロイのは、この男性の好みが大人になってからもこの傾向のまま続いて行くところ。
テリィが好きだったワタシはその何年か後にはたのきんトリオのマッチ(3人の中でいちばん不良ぽい悪ガキキャラで売っていた)のファンになり、32、3才の時には、やはり一見粗暴だけど悲しい過去や哀愁を抱えてるような陰のある役が似合う佐藤浩市さんのファンに。

アンソニーが好きだった友達はその後たのきんトリオの中でも王道の王子的なキャラで売っていたトシちゃんのファンになり、現在結婚しているダンナ様も男らしいタイプというよりは優しい温和なタイプの人だったりするのです^^

恐るべし(?)キャンディ・キャンディ。



「なかよし」ではもうひとつ印象に残っている外国が舞台になった連載マンガがあって、それが「フォスティーヌ」というマンガです。

原ちえこ先生というマンガ家が描かれていたこと、舞台がパリだったこと、主人公のフォリ−ことフォスティーヌが今で言う‘ロマ’だったこと、という以外は実は詳しいストーリーや内容は全く覚えていないのですが、では何が印象に残っているかと言うと、ワタシはこのマンガの中で初めて「クレープ」の存在を知ったのです。

確かパリの街なかにクレープの屋台が出ていてそれをフォリ−が食べてるシーンがあったと思うのですが、砂糖をつけて食べてただけのシンプルなクレープがものすごくおいしそうに見えて、マンガの中で紹介されていたクレープの作り方を見て自分で焼いてみた記憶があります。
ハイジに出て来る白パンやチーズもそうだけど、こういうマンガに出て来る食べ物ってどうしてこんなにおいしそうに見えてたんダロウ???と思ってしまいマス^^



その他、外国モノの話というと「プリンセス」も多かった記憶が。
「イブの息子たち」や「悪魔(デイモス)の花嫁」など、「なかよし」や「りぼん」とは少し違う独特の雰囲気のマンガが多くてあんまり読むことはなかったのですが、ただ個人的にこの雑誌にはせつない思い出があります。


小学生の頃祖母(ワタシは「ばーばん」と呼んでいました(笑))と一緒に国鉄の急行列車で岡山のイナカから大阪に行き、その大阪からの帰りに駅まで見送りに来てくれた当時別々に暮らしていた母が電車に乗る前に買ってくれたのが「プリンセス」でした。
普段の生活の中で母親が一緒に暮らしていないことをそんなに淋しいと思ったことはなかったのに、なぜかこの時は別れるのが悲しくなって、でも子供心に泣いてはいけないような気がして懸命に涙をこらえました。

今はその祖母もとうに他界し、あの時乗った急行列車もJRの高速バスにとってかわり、ワタシが当時暮らしていた岡山のイナカ町の小さな駅に急行列車が停車することもなくなりました。

「プリンセス」というとだからどうしても、載っていたマンガの内容よりもこの時の記憶の方がよみがえってきてしまうのです。



・・・話がそれてしまいましたが、当時外国が舞台のマンガが多かった背景には、バブルの前の時代、海外が今ほど庶民にとって身近な存在になっていなくて旅行に行く人も多くなかった頃の外国への憧れが反映されてた、という面があったのかも知れないですネ^^




さてもうひとつ、当時の少女マンガの特徴として忘れてはならないことは、マンガ家の先生の描く絵がひとりひとりとても綺麗で個性的だったこと。


大御所としては里中満智子、「ベルばら」の池田理代子、「有閑倶楽部」「砂の城」の一条ゆかり、「ガラスの仮面」の美内すずえ、「生徒諸君!」の庄司陽子、「はいからさんが通る」や「あさき夢みし」の大和和紀、「キャンディ・キャンディ」のいがらしゆみこ、その他ワタシが好きな槇村さとる、岩館真理子、美村あきの(タイトルは忘れましたが、ある作品の中に出て来た主人公が恋する年下のバスケ部の男の子、秋彦くん。マンガの中ではありますが年下の男の子にホレた初めての経験でした(笑))、「おはよう!スパンク」のたかなししずえ、高橋千鶴やりぼんの田渕由美子、陸奥A子、佐藤真樹などなど。。。
ひとめ見て誰が描いたマンガかすぐわかるぐらいそれぞれの先生の絵が特徴的で、線もとても綺麗で絵だけでも十分見ごたえがあったように思います。

それと、里中満智子、庄司陽子、一条ゆかりなどの先生方が特にそうだったのですが、たぶん今よりも大人っぽい雰囲気の絵が多かったように思います。


今の少女マンガはまったく読んでなくてたまに本屋やコンビニに並んでいる本の表紙を見るぐらいなので安易に比較をしてはいけないのかも知れませんが、「マンガ」というよりはもう少し簡略化されたような(?)「アニメ」「ゲーム」感覚の絵が増えたなあという気がします。

大人の目線で見てしまうのでよけい幼稚に映ってしまうというのもあるとは思いますが。




「なかよし」「りぼん」から、もう少しお姉さんになるとワタシは「マーガレット」に移行して行きます。

時間がないのでこの続きは次回へ♪♪♪



(アップしてる画像は、これまた本棚かの奥からひょっこり出て来た当時の「なかよし」のふろくでついてたマンガです。
さすがにかなりいたんでしまってますが^^;志摩ようこ先生、そういえばこの「目」☆が独特でした!)


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by manasavvy | 2007-11-11 16:17 | ・本・マンガ・雑誌

ALWAYS 続・三丁目の夕日

f0138409_16152951.jpg11月3日、公開初日の昨日、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を早くも見に行って来ました♪
前作、映画館で見てとても感動し、そしてついおとといもTV放映に再び見入ってしまったワタシ。「あ〜、でも続編って期待してみる分、イマイチのこと多いからなア」と思いつつも期待を胸に朝早くから映画館に足を運んだのでした。

評論家風にあえて点をつけるなら・・・前作が90点としたら今回は80点ぐらいかなア。どうしても初めて見た時の作品の新鮮さにはかなわないというのはあるのですが、ワタシの印象としては前作の方が演出やストーリー展開のさせ方が丁寧に繊細に作り込まれてたように思ったので。
もたいまさこさん扮するタバコ屋のおばちゃんの登場シーンが増えてるのが象徴的だったように、登場人物ひとりひとりのセリフがやや多めで饒舌になってて、映画館で笑いの起こりそうなシーンを意図的に増やしたのかなアという気がして。ワタシはどちらかというと前作の、「慣れてない」感じで素朴さもあって、でもそれだからこそよけいにこの作品世界をとても大事に作り上げようとしてるんだなあという作り手側のひとりひとりのココロが伝わって来る雰囲気の方が好みだったかなあと思いました。あれから四ヶ月後の設定ということなので、登場人物が前作より日々の暮らしや人間関係によりなじんでいると考えれば自然な流れということになるのかも知れませんが、ストーリー展開を軸にこの作品を見ても、「昭和30年代」を楽しむという観点からこの作品を見ても、前より描き方が少し雑になってしまったかなあという印象は否めませんでした。

・・・と、こんな風に書いたら普通だったら50、60点ぐらいになると思うのですが、そこは「ALWAYS」。今回も(さっきの内容と少し言ってることが矛盾するかも知れませんが)笑い、泣かせてくれマス。。。
あんまり書くとネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、あきらめきれない夢と挫折感との間で迷いながら生きて来た茶川が、初めてひとりの男として淳之介とヒロミのために覚悟を決め、ある賭けに挑みます。前作は鈴木オート一家、六ちゃん、淳之介、茶川、ひとりひとりみんなが主人公という趣がありましたが、そういう意味では、今回は茶川がほぼ主役と言ってもいいと思います。初めて人生にリアルに向き合った茶川の姿とそのクライマックスにボロボロ泣いてしまいました。

そしてもうひとつ気づいたことは、前作の冒頭シーンで一平君が飛ばしていたおもちゃの飛行機が今回は茶川の頭上を飛ぶ本物の飛行機になっていたり、淳之介の書いた物語の中に出て来た夢の高速道路が日本橋に高速道路がもうすぐつくられ始めるという現実の話として語られていたり、前作のラストでは完成したばかりの東京タワーを夕日と一緒に遠くから眺めていたのに今回はその東京タワーの中から夕日を眺めたりと、まだ少し遠くにあったはずの夢や希望が今回はより現実味を帯びたものとして描かれていること。茶川のことも含めて前作の夢物語から一歩前に進む過程というのが今作の大きなテーマになっていたのかも知れません。

今回も最後はみんながきれいな夕日を眺めるシーンで終わるのですが、前述のような眺めている場所や状況の変化とともに、その夕日自体に込められている意味も前作とは変化しているように思いました。完成したばかりの東京タワーの傍らに沈んで行く夕日を見ながら「50年後だって夕日はずっときれいだよ」と話す一平君に「そうだといいわね・・・」「そうだといいなあ・・・」と応える鈴木オートのお母さんとお父さんの姿があり、まるで、夕日でありながらこれから昇って行く朝日=時代を見ているかのような希望のニュアンスが感じられた前回。
でも今回は、ひとりひとりがいろんな思いを抱えながら懸命に歩んで来たそれまでの人生、それを変わることなくずっと照らし続けて来た暖かな灯火としての夕日を映していたように思います。

生きることは愛すること。ですよネ?! 三丁目のみなさん☆


(ちなみにワタシは前作で淳之介君が書いた物語の中に出て来た21世紀の未来都市の光景、今作で一平君が日本橋の橋の上で語るこれからつくられる高速道路の話のシーン、好きです。30年代よりも後、ワタシが生まれた昭和40年代の匂いがするから^^
それと、過去の戦争の悲しみや傷をひきずっているのが宅間先生だけでなく鈴木オートの則文も実はそうだということがわかったり、一平君の初恋や六ちゃんを好きな幼なじみの男の子、トモエ母さんの昔の恋人の登場があったりと、女性たちの現実適応力=たくましさとは対照的な男性陣のかわいらしい「ナイーブさ」が際立つシーンがなぜか多いです(笑)こういうところはついふふっ♪と女性目線で見てしまいました^^きっと昔から、表面強がってる男性をこんなふうに愛しみ支えながら女性達は生きてきたのでしょうネ^^)


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by manasavvy | 2007-11-04 17:10 | ・映画・DVD・アニメ・TV番組