NHK少年ドラマシリーズ「七瀬ふたたび」

f0138409_18543023.jpg夏にこのブログにも書いた「なぞの転校生」や、「幕末未来人」などを見て以来の、久々の少年ドラマです^^ レンタルの取り寄せができないみたいだったので、DVDを購入してやっとこの間念願の「七瀬ふたたび」を見ることができました。

有名なのでご存知の方も多いと思いますが「七瀬〜」はもともと筒井康隆さん原作のSF小説。でも同じ筒井さん原作の「時をかける少女」とはかなり雰囲気の異なる、より大人向けで風刺的な要素の強い物語だと思います。
このドラマは子供の頃リアルタイムで見てたはずなのですが、七瀬役の多岐川裕美さんの顔とか、七瀬に同じ超能力者の仲間が何人かいて周りから迫害されていくという大まかなストーリー以外はなぜかほとんど細かな内容を覚えてなくて・・・。実際に今回見てみても記憶にスイッチが入らず、ほとんど初めて見るような状況で全話に見入ることになりました。

どうしても「なぞの転校生」とくらべてしまうのですが、こちらが70年代前半の番組だったのに対し、「七瀬〜」は1979年の番組。どちらも70年代の匂いが色濃い作品なのですが、「なぞの〜」がすべてスタジオ撮影で、セリフや内容も文字通り「少年」、子供たちの視聴者を強く意識した作品であるのに対し、「七瀬〜」はほとんどがロケで、セリフや演出、ドラマの雰囲気なども当時の民放の大人向けのドラマに近い、よりリアルさを強調したSFになっているところが大きく違っているように思います。確かに「なぞの〜」の舞台はせいぜい学校と主人公が住んでいた団地ぐらいだったのに、「七瀬〜」は舞台が北海道、東京、関西、マカオ・・・と主人公の行動範囲が広く物語のスケールが大きいため大人っぽくならざるをえない(七瀬自体がすでに大人でもあるので)のはあると思いますが、ワタシの個人的な好みではやっぱりより70年代らしいアナログな近未来感と少年くささが残る「なぞの〜」の方が好きだなあと思いました。

ただ内容的には最初にも書いたように、「七瀬〜」の方がある意味より風刺的で深いものがあるかなあと思います。
「なぞの〜」の最も大きなテーマでもある核戦争や環境破壊への警告は、子供たちにもそうとすぐわかるように登場人物の直接的なセリフでも語られていますが、「七瀬〜」に関してはある意味とても恐ろしい内容ではあっても、子供たちから見ると直接的でわかりやすい教訓めいたセリフも出てこないので、エスパー狩りに遭う七瀬たちを可哀想に思ってその側に立って無事逃げられるようにハラハラしながら画面に見入る、とかそういうストーリーを追う過程のみが印象に強く残るということもあったのではないかと思います。

自分とは異質な人間の存在を認めず排除する、そのことがどれだけ恐ろしいことであるかということに全く気づいていない大多数の「普通の」人々、そして特殊な能力と人並み以上の感受性の強さ、優しさを持っているがゆえに孤独感と疎外感を味わい追い詰められてゆく少数の超能力者たち・・・。
絶対権力を持ったあるいは大多数の「全体」が弱い者や異なる考え方を持った「少数」の存在を認めず排除し管理していく社会の恐ろしさを描くというテーマが、同じ少年ドラマシリーズの「その町を消せ!」や「未来からの挑戦」のテーマにもなっていることを考えると、70年代のSFにおいては特にいちばん重要なテーマとしてとりあげられていたことなのかも知れませんネ。
社会というシステムに組み込まれ、多かれ少なかれ無意識のうちにいつのまにか洗脳されている人間の弱さ、無力さが描かれているような気がしました(- -;)。


そういう点では最近読んだ、同時期、70年代終わりに描かれたマンガ「地球(テラ)へ」とも共通するものがあるのかも知れません。
本当は今日は「地球(テラ)へ」について書こうと思ったのですが、読み終わったものの、難解で?な部分があるのでもう一回すべてのストーリーを把握した上で読み直してからにしたいと思います。
・・・でも、やっぱりこれ子供の時に読んでても私の頭ではまるで理解できなかったです^^; 今読んでもいっぺんには理解できないぐらい難解なのに。 子供ながらにとっつきにくそうだなあと思ってあえて読まなかったのは正解だったかも、と思ってしまいました。SF独特の近未来感は単純に楽しめて、その部分の面白かった記憶は残ってたかも知れないですけどネ。。。



☆現在NHKで放送中の「七瀬ふたたび」の記事もコチラのページにアップしています。


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なお、こちらのブログには、2009年1月16日までの記事を載せていますが、それ以降の記事はコチラの新しいブログに載せています。 ぜひ、ごらんくださいネ^^b
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by manasavvy | 2007-12-19 15:55 | ・映画・DVD・アニメ・TV番組


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