11月3日、公開初日の昨日、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を早くも見に行って来ました♪
前作、映画館で見てとても感動し、そしてついおとといもTV放映に再び見入ってしまったワタシ。「あ〜、でも続編って期待してみる分、イマイチのこと多いからなア」と思いつつも期待を胸に朝早くから映画館に足を運んだのでした。
評論家風にあえて点をつけるなら・・・前作が90点としたら今回は80点ぐらいかなア。どうしても初めて見た時の作品の新鮮さにはかなわないというのはあるのですが、ワタシの印象としては前作の方が演出やストーリー展開のさせ方が丁寧に繊細に作り込まれてたように思ったので。
もたいまさこさん扮するタバコ屋のおばちゃんの登場シーンが増えてるのが象徴的だったように、登場人物ひとりひとりのセリフがやや多めで饒舌になってて、映画館で笑いの起こりそうなシーンを意図的に増やしたのかなアという気がして。ワタシはどちらかというと前作の、「慣れてない」感じで素朴さもあって、でもそれだからこそよけいにこの作品世界をとても大事に作り上げようとしてるんだなあという作り手側のひとりひとりのココロが伝わって来る雰囲気の方が好みだったかなあと思いました。あれから四ヶ月後の設定ということなので、登場人物が前作より日々の暮らしや人間関係によりなじんでいると考えれば自然な流れということになるのかも知れませんが、ストーリー展開を軸にこの作品を見ても、「昭和30年代」を楽しむという観点からこの作品を見ても、前より描き方が少し雑になってしまったかなあという印象は否めませんでした。
・・・と、こんな風に書いたら普通だったら50、60点ぐらいになると思うのですが、そこは「ALWAYS」。今回も(さっきの内容と少し言ってることが矛盾するかも知れませんが)笑い、泣かせてくれマス。。。
あんまり書くとネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、あきらめきれない夢と挫折感との間で迷いながら生きて来た茶川が、初めてひとりの男として淳之介とヒロミのために覚悟を決め、ある賭けに挑みます。前作は鈴木オート一家、六ちゃん、淳之介、茶川、ひとりひとりみんなが主人公という趣がありましたが、そういう意味では、今回は茶川がほぼ主役と言ってもいいと思います。初めて人生にリアルに向き合った茶川の姿とそのクライマックスにボロボロ泣いてしまいました。
そしてもうひとつ気づいたことは、前作の冒頭シーンで一平君が飛ばしていたおもちゃの飛行機が今回は茶川の頭上を飛ぶ本物の飛行機になっていたり、淳之介の書いた物語の中に出て来た夢の高速道路が日本橋に高速道路がもうすぐつくられ始めるという現実の話として語られていたり、前作のラストでは完成したばかりの東京タワーを夕日と一緒に遠くから眺めていたのに今回はその東京タワーの中から夕日を眺めたりと、まだ少し遠くにあったはずの夢や希望が今回はより現実味を帯びたものとして描かれていること。茶川のことも含めて前作の夢物語から一歩前に進む過程というのが今作の大きなテーマになっていたのかも知れません。
今回も最後はみんながきれいな夕日を眺めるシーンで終わるのですが、前述のような眺めている場所や状況の変化とともに、その夕日自体に込められている意味も前作とは変化しているように思いました。完成したばかりの東京タワーの傍らに沈んで行く夕日を見ながら「50年後だって夕日はずっときれいだよ」と話す一平君に「そうだといいわね・・・」「そうだといいなあ・・・」と応える鈴木オートのお母さんとお父さんの姿があり、まるで、夕日でありながらこれから昇って行く朝日=時代を見ているかのような希望のニュアンスが感じられた前回。
でも今回は、ひとりひとりがいろんな思いを抱えながら懸命に歩んで来たそれまでの人生、それを変わることなくずっと照らし続けて来た暖かな灯火としての夕日を映していたように思います。
生きることは愛すること。ですよネ?! 三丁目のみなさん☆
(ちなみにワタシは前作で淳之介君が書いた物語の中に出て来た21世紀の未来都市の光景、今作で一平君が日本橋の橋の上で語るこれからつくられる高速道路の話のシーン、好きです。30年代よりも後、ワタシが生まれた昭和40年代の匂いがするから^^
それと、過去の戦争の悲しみや傷をひきずっているのが宅間先生だけでなく鈴木オートの則文も実はそうだということがわかったり、一平君の初恋や六ちゃんを好きな幼なじみの男の子、トモエ母さんの昔の恋人の登場があったりと、女性たちの現実適応力=たくましさとは対照的な男性陣のかわいらしい「ナイーブさ」が際立つシーンがなぜか多いです(笑)こういうところはついふふっ♪と女性目線で見てしまいました^^きっと昔から、表面強がってる男性をこんなふうに愛しみ支えながら女性達は生きてきたのでしょうネ^^)
B面時間旅行 / トップページへ